やさしさが武道館を包んだ。その声が、すべてをまるくしていく。こんなピースフルな世界は体感したことがない。阿部絵里恵のそれが地球一であることも、嘉陽愛子のそれがLittle planetsであることもウチは知っている。しかし、彼女のやさしさは無限だ。この空気、この空間はいったいどこの宇宙だ…。MaiといったらK。1999年12月にそう決めてある。信じていなかったのはウチの罪。歌声は円盤以上の魅力を放っていた。そしてそのステキな歌い手は、同時にステキな女性でもあった。6年目のはじめまして。6年分の想いを込めて、ありがとう。ささやきの歌姫、倉木麻衣に
倉木麻衣との出逢いは1999年の「Love, Day After Tomorrow」。日本でのデビューシングルだ。20世紀最後の年、2000年は彼女の歌声に胸を焦がしていた。最近はいくぶん熱も下がってきたが、もちろん好きなアーティストの1人。ただ、これまでライブに足を運んだことはなかった。ファーストライブの映像があまりよろしくなかったのが、その理由だったかもしれない。急転、気が変わったのは1か月前のこと。ガールズポップスについて書かれている「N.AyuのMusic is my thing」様のライブレポートを拝見してから。10月27日、28日と2daysで行われる日本武道館公演の座席に、まだ余裕があるとのことでチケットを購入。そして、きょうを迎えたが…。きのうは夜を徹して20時間ほど動いていたため、完全に電池切れ。山本サヤカの出演する「メシア・フェスティバル Vol.4」に行きたかったが、それも叶わなかった。テーマが『秋・しっとり』と知ってはなおさらにね。誰でしっとりするかはその人次第、ウチはさらにうっとりしたかったわけで。そんなことを思いながら、ふと待てよ…と。きょうもなにかあったような、なかったような………倉木麻衣の武道館!全国ツアー「Mai Kuraki Live Tour 2005 ''LIKE A FUSE OF LOVE''」のファイナルだ。きょうは眠りたい…でもライブに行きたい…倉木麻衣はまだ観たことないし…せっかくチケットあるし…とりあえず2時間眠らせて…。アラームを17時にセットしてDEEP SLEEP…
ハッと目が覚めたとき、時計は17時33分を指していた。充電バッチリ!? 当然、行くよ!18時20分に家を出て、九段下駅に着いたのが開演5分前の18時55分。時間キッチリ!! と叫びながら疾走。武道館をケータイでパシャリパシャリとやって、時間内に入場した。「カメラとか持ってないですか?」。「持ってましぇ〜ん」。そのひとことでスルーというのもどうかと思うが、この麻衣ワールドではそれもありだ。ウチの座席は西の2階席で、下手側からステージを横に見下ろす感じ。あまりいい座席ではないが、きょうは聴くことが最重点なので、まあ場所はどこでも。場内はすでに9割近く埋まっていて、ファンは開演をいまかいまかと待ちわびている。それぞれのシートにはサイリウムが置かれ、あるタイミングで点灯させるよう注意書きが添えられていた…が、ウチはそれを読まずにティータイム。「爽健美茶」を購入したのは自画自賛のファインプレー。「お〜い お茶」派としてはありえない選択だが、ここはカタチから入らないと!
19時8分、場内が暗転しライブスタート。倉木麻衣がステージに登場。オープニングナンバーは「ダンシング」。衣装はいたってシンプルで、白いタンクトップに破れたジーンズ。腰に紫色のスカーフがヒラヒラ。茶髪はサラサラストレートで、スタイルそのものがジェシカ風。存在感のある黒いベルトに黒い靴。ここの色をそろえるのはオシャレの基本だ。演奏は外国人4人組によるバックバンドと、キーボードの女性1人。ステージ上にはさらにコーラスの女性が3人、そして男性2人がダンシング!観客も総立ちで、いい感じの立ち上がりだ。意外とうまく歌えてるじゃん。2曲目はファンの間で隠れた名曲といわれている「key to my heart」。個人的にはちょっと理解しがたいところだが、それはさておき倉木麻衣の歌声、なかなかいいじゃん。続けて「Everything's All Right」。きたー!いちばん聴きこんだアルバム、それこそCDがすり減るまで聴いたのは、まぎれもなく1st「delicious way」。『アルバムの9曲目にはいい曲が多い』というのはウチの持論だが、その9曲目の「Everything's All Right」。グルーブ感がイッツオールライト。 Mai.K's Englishでノリはじめる。倉木麻衣のライブでは“跳ぶ”慣習はないようだ。それでも、アリーナ最前列付近では10人くらいが指差しで跳んでいたが(笑)
ここでMC。「みなさん、きてくれて本当にありがとうございます」となんともご丁寧なあいさつ。今回のツアーでは『心と心のつながり』を大事にしたいと語っていた。4曲目は「P.S MY SUNSHINE」。最近の曲はあまり聴いていないので、実はよく知らなかったりする。CDは買っているけど、どれも未開封のまま…。dreamの長谷部優さんと同じで、買ったら満足するタイプ!? 5曲目の「You look at me〜one」は最新アルバムからの選曲だが、これもまだ空けてない。いや、それには理由がある。先の「N.AyuのMusic is my thing」様が、アルバムだけを聴くとガッカリするというような話をされていたので、それなら最初にライブで聴いてしまえという作戦。ステージ上にスタンドマイクが置かれた。紫色のひとすじのライトに照らされ、倉木麻衣が歌う。そのウィスパーボイス!って侑加、って優香、というか、倉木麻衣うまいじゃん!誰だよ!! ライブがズブズブとかいった奴はッ!! …すみませんでした。決して弱いわけじゃない、その声がいい。これが彼女の持ち味だ。次に「Love, needing」、そして「Don't leave me alone」と歌った。後者はB'zあたりにありそうなタイトルでスローバラード。ウチの分類でいえば“いかにもソング”、これくらいは鼻歌3分で書けそうだ
バンド演奏でつなぎ、衣装を変えてふたたび現れた倉木麻衣。黒い縁取りがみえるピンク色のタンクトップ。ピンクの、ピンクのタンクトップ!! タイトなフレアパンツは光沢感があり、ほんのりゴージャス。靴は蛍光イエローでかなり派手だが、それほど違和感を与えないのがすごい。光り輝きながら「駆け抜ける稲妻」を披露。そして19時50分頃、バラードコーナーに突入。「よかったら、座って聴いてください」とMai.Kがいうので、みんないい子になって着席。最近は悲しいニュースが多いと世の中を憂い、そして詞を書き、できあがったのが「I sing a song for you」という曲。これはサビの揺れるビブラートにゾクゾク。また、ウチはここで新発見。ステージ中央、彼女の立ち位置のマーキングは、蛍光イエローのテープで「M」の字に!お茶目じゃん(笑)。10曲目は「happy days」。間違ってもavex的に盛り上がったりはしない。続いて「明日へ架ける橋」、昨年の紅白歌合戦で歌った曲だ。1フレーズ1フレーズ、感情を込めて歌っていく。それが小爆発したのはラストフレーズ。♪辛くても今〜 ためてためて…左手で激しく指差し!! ♪君がいる〜 カッケー!Mai.Kカッケー!
次の曲は『想い出』がキーワード、「情景を思い浮かべながら聴いてください」と話した。映像が、景色が見える音楽−それはウチの今年のテーマ。披露した「Time after time 〜花舞う街で〜」は、倉木麻衣のなかでも特に好きな曲のひとつ。そしてまた、ウチが2003年度ベスト5に選んだ楽曲だ。ちなみにその年は、dream「MUSIC IS MY THING」、倉木麻衣「Time after time 〜花舞う街で〜」、中島美嘉「雪の華」、dream「Everlasting Snow」、ASKA「心に花の咲く方へ」といった5曲をピックアップし、滑り込みのASKAをベストソングとした経緯がある。ステージ上に設けられた3つのモニターのなかに倉木麻衣の姿、そこでは桜の花びらが舞っている。ゆったりとした、大陸的な安らぎに満ちたメロディー。それでいてどこか切ない、不思議な力を持つ名曲だ。ハッキリわかった。倉木麻衣はCDで聴くよりもライブのほうが絶対的にいい。コーナーラストは「Secret of my heart」。懐かしい。これはスタンドマイクでしっとりと。これぞ倉木麻衣といった曲。先の曲からは、モニターに歌詞も映しだされていた。ウチは作詞家・倉木麻衣の自信と受け取る。彼女のウィスパーボイスに酔いしれたバラードコーナー。「Time after time 〜花舞う街で〜」に超感動
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・倉木麻衣という無限のやさしさ